アンケート
2020/12/17
アンケート調査結果vol.14「管理栄養士・栄養士のサプリメント事情」
以前、「新型栄養失調」についてのコラムを書きましたが、食事で十分な栄養が摂れている人は、とても少ないのが現状です。
平成30年国民健康・栄養調査によると、特に不足している栄養素は、「ビタミンB1」「ビタミンD」「カルシウム」「食物繊維」です。その他、「鉄」や「亜鉛」も不足しがちな栄養素であり、食事から全て補うには、相当の意識が必要です。
そんな時に心強い味方となるのがサプリメントですが、一体、食のエキスパートである管理栄養士・栄養士は、サプリメントをどのように捉えているのでしょうか?
今回は、サプリメントについてのアンケート結果について、ご紹介します。
【管理栄養士・栄養士に聞いた】サプリメントは飲んでいますか?それはどんなときですか?
最も多かったのが「特定の栄養素が必要と感じたときに飲む(36人)」でした。
「疲れが取れない」「足がつりやすい」「肌荒れ」など、いつもと違った症状を感じた時に、必要な栄養素が分析できるのは、管理栄養士・栄養士ならではですね。
【管理栄養士・栄養士に聞いた】どんなサプリメントなら人に薦められますか?
「自分で使用して納得のできたもの(49人)」「成分表示などを確認し納得できたもの(37人)」「その人に不足していると思われる特定の栄養(22人)」の順に多い結果でした。
一言で「サプリメント」と言っても、成分、製造過程、形状もさまざまです。人に勧める前に、まずは自分で確かめてからというプロ意識は、さすがです。
【管理栄養士・栄養士に聞いた】どんなサプリメントであれば利用したい、もしくは人に薦めたいですか?具体的に教えてください。
<成分>
- DHA なかなか青魚を毎日とることは難しい為
- ビオチン、ビタミンC、酪酸菌
- 女性の更年期障害の予防になるようなサプリ
- 女性なら鉄分、葉酸。食事でとるより効率的に摂取できる。
- 食物繊維
- 妊娠期の葉酸
<勧めるポイント>
- エビデンスがしっかりとあり、効果が証明されているもの
- トクホのサプリなら安心して勧められますが、現状ではやはり頼りたくない気持ちが強いです。
- 国内メーカー製であり、成分、製造過程が明確なもの
- 安全性が高い。吸収率・効果が高いもの
- 飲みやすさ、味、金額など、続けられるもの
- 機能性表示食品になっているもの
<その他>
- こちらはから積極的に勧めることはしないが、相談されたときに、その方に必要なものであれば勧めたい。
まとめ
気候の変化により摂れる栄養素が変わったり、共働きの増加などにより食事に時間をかけられなくなったり、毎日の食事だけで必要な栄養を補うのは、簡単ではなくなってきています。
そんな時には、上手にサプリメントを活用し、理想の身体を保つことも大切です。
管理栄養士・栄養士として、対象者にあった食事をアドバイスするだけでなく、必要に応じてサプリメントで補うメリットを伝えるスキルも、今後ますます必要となりそうですね。
★「新型栄養失調」の記事はこちらから♪
【前編】 https://nutriworks.jp/post/columns/344
【後編】 https://nutriworks.jp/post/columns/347
管理栄養士・松岡 喜美子