アンケート
2020/10/29
アンケート調査結果vol.13「管理栄養士・栄養士は機能性表示食品を利用しない?」
平成27年4月から始まった「機能性表示食品」制度。
それまでは、食品の機能性が表示できる保健機能食品として、国が個別に許可した「特定保健用食品(トクホ)」と国の規格基準に適合した「栄養機能食品」に限定されていました。
「おなかの調子を整えます」「脂肪の吸収などをおだやかにします」など健康の維持や増進に役立つといった食品の機能性を事業者の責任において表示できる「機能性表示食品」を管理栄養士・栄養士はどのように捉えているのでしょうか?
今回は、「機能性表示食品」についてのアンケート結果をご紹介します。
【管理栄養士・栄養士に聞いた】機能性表示食品を利用していますか?
今回、114人の管理栄養士・栄養士から回答を得ることができました。
機能性表示食品を「利用している」と回答した人は58人で、「利用していない(56人)」をわずかに上回りました。
【管理栄養士・栄養士に聞いた】機能性表示食品を利用する理由とは?
機能性表示食品を、積極的に・たまに「利用している」と回答した58人に、その理由について聞いてみました。
「どうせなら機能性があった方が良いから(23人)」、「通常の食事で補いにくいから(14人)」、「期待する機能性があるから(12人)」の順に多い回答が得られました。
【管理栄養士・栄養士に聞いた】機能性表示食品を利用しない理由とは?
機能性表示食品を、全然・ほとんど「利用しない」と回答した56人に、その理由について聞いてみました。
最も多い回答が得られたのは、「通常の食事で補えるから(25人)」でした。
利用しない具体的な理由としては、「頼りすぎるといけない。」「できれば食事からとりたい。」という回答がほとんどでした。
「基本は3食の食事から」
日々の食事を大切にし、食育にも貢献する管理栄養士・栄養士ならではの理由ですね。
その他、「価格が高いことが多く取り入れにくい」という回答もありました。継続してこそ効果が得られる機能性表示食品には、経済面での継続のしやすさも必要です。
【管理栄養士・栄養士に聞いた】機能性表示食品に期待する機能性は?
- コレステロール低下
- 血糖値の上昇を抑えるもの
- 整腸作用があるもの
- 脂肪燃焼
- よく眠れる
- 更年期にすぐきく
- 指の関節やかかとの痛みが少しでも軽減してほしい
- 鉄分補給
- 日常のけだるさや疲労感等を軽減してくれるような効能
- 肌や髪がきれいになるもの
- 冷え性体質であるため、血流の改善や体を温める機能
まとめ
今回のアンケート結果から、管理栄養士・栄養士も、機能性表示食品について、大きな期待を寄せていることが伺えました。
「基本は3食の食事から」を大切にしつつ、気候の変化、嗜好、年齢、性別などにより、食事では十分補えない栄養素があり、それが不調につながる事をよく理解しているからこその結果です。
「免疫力」を高め、ウィルスや細菌に負けない身体づくりのためにも、上手に活用したいですね。
選択の幅がどんどん広がる中、管理栄養士・栄養士として、必要なものを適切にアドバイスできるようアンテナを張っておきましょう。
★「機能性表示食品」についてはこちらの記事にまとめています♪
https://nutriworks.jp/post/columns/316
管理栄養士・松岡 喜美子
≪参考資料≫
・消費者庁HP 機能性表示食品って何?
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/foods_with_function_claims/pdf/150810_1.pdf