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2019/07/30

【コラム】第7の栄養素?今注目のファイトケミカルについて知ろう!


5大栄養素は、よく知られていますが、数年前から第6の栄養素、第7の栄養素も耳にするようになりました。

炭水化物・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラルの5大栄養素に、食物繊維を含むと6大栄養素になります。さらに、ファイトケミカルを含めると7大栄養素になります。

つまり、第6の栄養素は「食物繊維」、第7の栄養素は「ファイトケミカル」と呼びます。

 

◆ファイトケミカルとは?◆

ファイトケミカルとは、野菜や果物、豆類、いも類、海藻などの植物に含まれる化学成分の事です。フィトケミカルと呼ぶこともあります。植物が有害な外敵から守るために作り出された色素や香り、辛み、苦みなどに含まれる成分です。

必須栄養素ではありませんが、最近では、さまざまな研究が進み、健康維持・増進に役立つ可能性について期待が高まっています。

 

◆ファイトケミカルに期待出来る事◆

ファイトケミカルには、強力な抗酸化作用を持つものが多く、アンチエイジング効果や免疫力アップなどの効果が期待されています。そのほか、がん予防、動脈硬化予防、生活習慣病予防にも期待が高まっています。

 

◆ファイトケミカルを含む食品◆

【ポリフェノール】
アントシアニン:ブルーベリーなどのベリー類、なす、黒豆、小豆など
ショウガオール:しょうが
イソフラボン:大豆、大豆製品など
クロロゲン酸:コーヒーなど
セサミン:ごま
カテキン類:緑茶、紅茶など
カカオポリフェノール:ココア、チョコレート

【カロテノイド】
β-カロテン:人参、かぼちゃ、ほうれん草など
リコピン:トマト、すいか、ピンクグレープフルーツなど
アスタキサンチン:えび、かに、鮭など
ルテイン:卵黄、モロヘイヤなどの緑黄色野菜など
β-クリプトキサンチン:ぽんかん、温州みかん、シークワーサーなどの柑橘類

【テルペン類】
リモネン:レモンなどの柑橘類の皮

【硫黄化合物】
アリシン:にんにく、にら、玉ねぎ、ねぎなど
イソチオシアネート:大根、からし菜、わさびなど
スルフォラファン:ブロッコリー、ブロッコリースプラウト、キャベツ、カリフラワーなど

【多糖類】
フコイダン:海藻類など
ムチン:やまのいも、オクラ、なめこなど
イヌリン:ごぼう、玉ねぎなど
β-グルカン:キノコ類、麦ごはんなどの穀物

 

まとめ

ファイトケミカルの効果が期待されるようになり、最近では、サプリメントなども出回っています。
上記に記したファイトケミカルは、それぞれが異なった働きを持っています。予防のつもりが、過剰摂取することで、逆効果になることもあります。ある一つの成分だけを摂取するよりも、まずは、上記の食品を、まんべんなく摂る事が、健康維持・増進のためにも大切です。

指導現場では、「○○しか食べない」健康法を実践されている方にもよくお会いしますが、きちんとリスクについて説明し、ファイトケミカルの効果的な摂り方について提案出来るスキルを身につけておきましょう。

管理栄養士・松岡 喜美子

≪参考資料≫
栄養学の基本がまるごとわかる事典
健康長寿ネット
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/phytochemical.html




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