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2019/05/23

【コラム】いまさら聞けない。「クレアチニン」ってなあに?


「クレアチニン」って何ですか?

もし、突然現場でこのように質問されたら、皆さんは何て答えますか?

「えっと、、、、腎臓の機能を見る数値で、、、、」
「筋肉で作られる血液中の老廃物の一種で、、、、」

聞かれるシチュエーションによって、答え方は様々だと思いますが、今回は突然質問を受けた時に、相手の求めている答え方が出来るよう、情報をまとめてみました。

★「クレアチニン値Cr」から分かる事★

① 腎臓の機能を知る。

クレアチニンは、筋肉で作られる老廃物の一種です。本来、排出されるべきものですが、腎臓の機能が低下すると、上手く排出されなくなり、数値が高くなります。
クレアチニンの基準値(性別、年齢により異なる)
男性:1.2mg/dl  女性:0.9mg/dl
※参考:CKD診療ガイド

【注意点】
クレアチニン値は、筋肉量に左右されるため、腎機能が同じであっても、筋肉量の多い方は、数値が高くなる場合があります。尿蛋白の有無、eGFRなど、総合的にアセスメントできるようスキルを磨いておきましょう。

② クレアチニン・クリアランスを知る。

一般的に用いられているのは、「eGFR(推算糸球体ろ過量)」です。これは、腎臓の糸球体がどれくらいの老廃物をろ過できるかを示す数値です。「クレアチニン」「性別」「年齢」3つの項目さえ分かれば算出できます。

下記HPでは、eGFRを簡単に算出でき、腎機能のレベルがどのあたりかが分かりやすく記載されていますので、参考にしてみて下さい。

https://www.jsn.or.jp/global/general/check.php(一般社団法人日本腎臓学会)

 

第3期特定健康診査・保健指導(平成30年4月~)から、糖尿病性腎症の重症化予防を推進するため、「詳細な健診項目」に「血清クレアチニン値」が追加されました。
※対象者は、血圧または血糖検査が保健指導判定値以上に該当し、医師が必要と認めたもの。
高血圧や、糖尿病などが重症化して起こる慢性腎臓病(CKD)を、早期に予防することで、対象者の未来も大きく変わります。
減塩、カロリーの知識も必要ですが、検査値についてもきちんと理解し、改善の必要性について伝えられる管理栄養士・栄養士を目指しましょう。

管理栄養士・松岡 喜美子

≪参考資料≫
厚生労働省 特定健診・特定保健指導について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000172866.html

一般社団法人日本腎臓学会
CKD診療ガイド




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