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2020/07/02

【コラム】健康的な食事の代名詞「地中海食」とは?和食との違いは何?


生活習慣病予防に有効とも言われている地中海食ですが、いざ具体的にどんな食事なのかと聞かれたときに、意外と答えられないものです。そこで、今回は、地中海食の定義や特徴についてご紹介します。

 

地中海食の定義

代表的な定義は、1993年「地中海食に関する国際会議」により、決められたものです。

  1. 植物性食品(果物、野菜、パン、その他の穀物製品、豆類、種実類)が豊富
  2. 加工度を最小限に留めた季節折々のその地域で育てられた新鮮な食品
  3. デザートとして新鮮な果物
  4. 油脂類の主たる摂取源としてオリーブ油を用いる
  5. 少しか適量の乳製品(主にチーズとヨーグルト)
  6. 卵は週に4個未満
  7. 赤身肉の使用はまれに少量
  8. 少しか適量のワインを食事とともに飲む

 

地中海食と和食の違い

「日本の伝統的食文化としての和食」と題して、2013年12月に、ユネスコ無形文化遺産にも認定された和食ですが、地中海食との違いは何でしょう?

 

和食の特徴4点

  1. 多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重
  2. 栄養バランスに優れた健康的な食生活
    ・一汁三菜を基本とする日本の食事スタイルが、理想的な栄養バランス
    ・「うま味」を上手に使うことによって動物性油脂の少ない食生活を実現
  3. 自然の美しさや季節の移ろいの表現
    ・自然の美しさや四季の移ろいを表現し、食事を通して季節感を楽しむことが出来る。
  4. 年中行事との密接な関わり

 

和食の健康効果

四季折々の新鮮な食材を使用し、その素材を生かした調理法は、季節感あふれ、目でも舌でも料理を楽しむことが出来る特徴があります。また、「うま味」を上手に使い、低脂肪であるという特徴が、日本人の長寿や肥満防止に役立っているとされています。

 

地中海食の特徴6点

上述の「定義」を基にした具体的な「特徴」は、以下の通りです。

  1. 飽和脂肪酸の多い牛肉やケーキなどの洋菓子は、月に数回程度の摂取
  2. 脂肪の少ない鶏肉や、カルシウムなどのミネラル豊富な乳製品は週に数回程度摂取
  3. 魚介類を少なくとも週2回は摂る
  4. 野菜や果物、オリーブオイル、ナッツ、豆類、全粒粉、ハーブやスパイスは毎食摂る。
  5. こまめな水分摂取と運動を毎日行う。
  6. 適量のワインを楽しむ。

食事だけでなく、運動や水分補給も取り入れられている点が特徴的です。
文章で見ると分かりにくいですが、大まかにまとめると、動物性脂肪やアルコールは適量を楽しみ、新鮮な魚介類や野菜を積極的に摂ることを推奨しています。
これらの特徴を図で示した「地中海食ピラミッド」と合わせてみると、より理解しやすくなります。

 

地中海食の健康効果

動脈硬化を予防する不飽和脂肪酸や、抗酸化作用の強い栄養素(ファイトケミカル)の摂取が多い点、逆に、動脈硬化を進める飽和脂肪酸の摂取が少ない点が、狭心症や心筋梗塞、脳血管障害などの冠動脈疾患の予防につながっていると言われています。

 

管理栄養士が考える地中海食レシピと和食レシピ

【地中海食レシピ:アクアパッツァ】

<材料>

鯛(切り身):2切れ、あさり:160g、ミニトマト:6個、ブラックオリーブ:適量、
オリーブオイル:大さじ4、にんにく:1片、白ワイン:80㏄、水:150㏄、塩・こしょう:少々

<作り方>

1. フライパンにオリーブオイルとニンニクを入れて弱火で炒める。
2. 香りがたってきたら、火を中火にして鯛を皮目から焼く。
3. 両面をこんがり焼き、ブラックオリーブ、あさり、ミニトマト、白ワインを入れて強火で一煮立ちさせ、水を入れて蓋をして、蒸し焼きにする。
4. あさりの口が開いたら、塩・こしょうして出来上がり。

 

【和食レシピ:鯛の酒蒸し】

<材料>

鯛(切り身):2切れ、塩:適量、あさり:160g、長ネギ:1/2本、椎茸:4枚、昆布:適量、
水:大さじ4、酒:大さじ3、ポン酢しょうゆ:適量

<作り方>

1. 鯛の切り身に塩を振り、15分程度置いておく。
2. フライパンに、昆布、水、酒を入れてしばらく放置し、昆布だしを作る。
3. 昆布の上に、鯛の切り身を置き、その周りにあさり、椎茸、長ネギを入れ、蓋をして、中火にかける。
4. 沸騰したら、弱火にして具に火を通す。ポン酢しょうゆをつけていただく。

 

まとめ

地中海食と和食の共通点は、多様な食材を使い、その素材を生かした調理法を中心としていることでしょう。
地中海食は、オリーブオイルと塩、こしょうとシンプルな味つけが中心で、高脂肪でありながら、良質の油を多く摂る特徴があります。一方、和食は、しょうゆや味噌など多様な調味料を使い、油はあまり使いません。低脂肪ですが、高塩分という特徴があります。和食では、あまり乳製品を使いませんが、地中海食では、適量の乳製品の摂取を推奨しています。
カルシウムが不足しがちで高塩分である和食に地中海食を上手に融合させると、管理栄養士・栄養士が推奨する理想的な食事ができるでしょう。

管理栄養士・松岡 喜美子

≪参考資料≫

農林水産省ホームページ
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/ich/

日本長寿を支える「健康的な食事」
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000003537s-att/2r985200000353cp_1.pdf

 




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