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2020/02/20

【コラム】食品表示法シリーズ③ 栄養指導・保健指導に生かすための新しい食品表示の見方


新しい食品表示ついて、今まで2回のコラムに渡ってお送りしてきました。
1回目は「食品表示法」という法律の成り立ちについて、そして2回目には食品表示法が定める「食品表示基準」という新しいルールについて確認をしました。

最終回の本コラムでは、消費者のためにと改良された新しい食品表示を栄養指導・保健指導で生かすためのポイントを探っていきましょう。

 

 

栄養成分表示が義務化

食品表示法により、原則として、全ての消費者向けの予め包装された加工食品及び添加物に栄養成分表示を義務付けられました(旧基準においては任意でした)。販売に供する食品の栄養成分及び熱量の表示に一定のルール化を図ることで、消費者が食品を選択する上での適切な情報を提供する(適切な商品選択に資する)ことを目的としています。
つまり、多くの消費者に栄養成分表示を活用してもらうべく義務化となったのです。

 

 

新しい栄養成分表示を活用しよう!

【義務表示】

タイトル文字は必ず「栄養成分表示」です。

熱量、たんぱく質、脂質、炭水化物の4項目は従来と変わりませんが、5つ目のナトリウムは食塩相当量(g)に切り替わりました。これによりナトリウムからの換算の必要がなくなり、日頃摂取する食塩量を意識しやすくなりました。

また栄養成分等の含有量は、販売される状態における可食部分の100g 若しくは 100ml 又は 1 食分、1 包装 その他の 1 単位(以下「食品単位」という。)当たりの量を表示することになっています。

 

【任意表示】

新基準においては、例えば炭水化物の糖質・糖類・食物繊維等の内訳を記載することが可能になりました。(ただし内訳成分であることが分かるように、次の行に 1 字下げ、さらにハイフン「-」を付して記載するなどの工夫が必要です)。
これにより、消費者は従来よりも食品選択の際に「何がどれだけ入っているか」に注意が向けられるようになります。

※その他、新基準では「ビタミンCたっぷり」などと強調する際の栄養強調表示についてもまとめています。
ぜひ参考文献のサイトをチェックしてみてください。

 

 

食品表示法に関するコラムのまとめ

栄養指導や保健指導などといった、指導およびアドバイスをする際、間食の量や頻度を減らすことを目標にされる対象者は多くいます。
また指導の際、管理栄養士・栄養士の皆さんも食事や間食について説明する際、カロリー表をツールにされていると思います。

対象者の方は「今まで食品の成分を意識したことはなかった」とおっしゃる方もいらっしゃいます。
そんな方に「食品選択の際にはちらっと裏面を見て、含まれるカロリーや塩分を気にしてみてくださいね!」と一言お伝えしたところ
「前よりも食品の成分を気にするようになった」と言ってくださる方もいました。
ぜひ、新しい食品表示について知識を深め、指導する際のツールとして役立ててみてください。

 

管理栄養士・栗城 智子

 

≪参考資料≫

・東京都福祉保健局 食品衛生実務講習会(表示講習)教材
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/hyouji/files/2016_leafret_0329.pdf

 

・東京都福祉保健局 栄養成分表示ハンドブック 食品表示基準に基づく栄養成分表示の方法等http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/hyouji/kyouzai/files/eiyouseibun_handbook.pdf




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